プロジェクトを構成する人というのは、役割も立場も様々な人が入り混じっていますが、
その中でも「プロジェクトを成功させる、キレイに着地させる」
という意味であれば
一番大事なのはプロジェクトマネージャー
ではなく、
プロジェクト運営の旗を振る、いわゆる現場監督のような立ち位置がプロジェクトリーダーです。
このプロジェクトリーダーが力不足だと、
というようなことがあります。こうなった場合のデメリットは
【プロジェクトマネージャがプロジェクトリーダーの職務を補えるほど優秀だった場合】
プロジェクトマネージャがマイクロマネジメントし始めるので、
本来のプロジェクトマネージャが行うべき、「決めるべき問題に決を下す」
というタスクがこなせなくなります。
これはこれで大問題で、プロジェクトマネージャ自身が
プロジェクトのボトルネックになってしまいます。
【プロジェクトマネージャにプロジェクト管理の経験がなかった場合】
下記のケースに展開するか
単純にプロジェクトが終わります。
一方、別のケースとして、以下のようなケースも起こりえます。
こうなった場合のデメリットは
【メンバーがプロジェクトリーダーの職務を補えるほど優秀だった場合】
プロジェクトマネージャとは逆ですね。
手を動かさないといけない人たちが管理業務までし始めるので、
タスク過多になり、本来のメンバーの職務である設計作業や開発作業など
が遅延し始めたりします。
また、1チームの中に複数のリーダーが立ったりすることになったりもするので、
「船頭多くして船山に登る」状態になります。
【メンバーではプロジェクトリーダーの穴を埋められなかった場合】
単純にプロジェクトが終わります。
私の経験上、実はプロジェクトマネージャは替えが効きます。
プロジェクトマネージャは決断を下してくれさえすればいいので、合致する立場の人をアサインすればそれで解決することも多いです。
勿論、プロジェクトマネージャも優秀であることに越したことはありません。
優秀なプロジェクトマネージャと、プロジェクトリーダーが組み合わさった時、
プロジェクトの進捗は信じられないほど加速します。
失敗続き(遅延や思ったのと違うものができるパターンも含む)のプロジェクトに慣れてしまうと、そんなことが起こりうるのか信じられないかもしれませんが、事実です。
しかしながら、プロジェクトリーダーだけは替えが効きません。
プロジェクトリーダーが凄い!それだけ難易度の高い職務だ!
と言いたいのではなく、
完全に向き不向きのある職務である為に、
その適性のある人間がなかなか見つからない。
というところが問題です。
どういう人がプロジェクトリーダーに向いているか?という話は別記事で書くとして、
必要な適性を持っていなければ、どれだけ優秀なプログラマーでも
どれだけ人徳のある人でも、こなすのが難しいポジションです。
もし、何気にプロジェクトをつつがなく着地させているプロジェクトリーダーが
自社にいたのなら、その人は相当レアな人です。決して手放さないようにしましょう。
探して見つかるような人財ではありません。
プロジェクト自体の意思入れをするのは
プロジェクトオーナーだったり、プロジェクトマネージャーですが、
どんなプロジェクトにせよ、成功裏に終わらせなければ絵に描いた餅です。
私もたくさんのプロジェクト、そしてリーダー達を見てきましたが
ちゃんとプロジェクト管理できているリーダーは片手で数えるぐらいしか見たことありません。
じゃあ、優秀なプロジェクトリーダーを探すにはどうしたらいいのか?
これはおそらく現時点では口コミで探すしかないと思います。
プロジェクトリーダーの特性を持っている人はどこに潜んでいるかわかりません。
コンサルティングファームにいるか?といえばそうでもありません。
2次請け、3次請けとして仕事をする中小SIerにはいないかといえば、
これもそんなことはなく、こういう所に意外といたりもするので、
会社の名前では全く判断できません。
完全に個人の能力になってしまうので、一概にどこにいるとも言えない
というのが現状だと思います。
経歴で「***プロジェクトでリーダーしてました」と言っても、どういう立場だったのかが自己申告でしかありませんし、実際にそのプロジェクトが本当に成功したのかは、
決して表には出てこないので本当のところはわかりません。
(実は失敗してたり、機能不足のシステムがリリースされていたとして、稼働さえしていれば対外的には成功としか言われないからです)
優秀なプロジェクトリーダーだけは、経歴では全く探せないので
本当に大変ですが、
もし、手元にいたら決して手放さないほうがいいと思います。
一度手放したら、もう二度と手に入らないかもしれないです・・・