社内SEはITプロジェクトにおいて
いわゆる発注側という立場になりますが、
それ故に求められる能力は多岐にわたります。
特にプロジェクトマネジメントやコストコントロールなどをする上では
タイトルにあるように様々な立場での経験があるとないのでは
精度が全く変わってきます。
ただ、書いたように様々な経験を満たすことを
一つの会社にいるだけでは難しいので
必然的に転職を何度かする必要があります。
それも計画的に、できるだけ変な会社に入らないように。
これを実行するのはとても難しいのですが
こういった経験を持っている社内SEは強いです。
どこに行っても使えます。
個人的には必殺のスキルになると考えていますし、
自分が経営者だったら、絶対こういう人が欲しいです。
あんまりわかってない人が多いですが・・・
キャリアをどう構築するか?
の話にも関係するので、
どうやったらそうなれるのか?という話は置いておいて
それがあるとどういいのか?についてか行きたいと思います。

社内SEとなった時、何に役に立つか?
システム導入の際にザックリとした費用感を出すことを迫られることが多いのですが、
その際の根拠になります。また、実際にプロジェクトが進む際に、
ベンダーが出してくる見積もりの妥当性チェックにも必要です。
具体的には?
開発という作業に何が必要か?そしてそれを行う時にどういった所に時間がかかるものなのか?
どういう所にバッファ(余裕)を織り込むのか、リスクと考えるのはどういう所か?
という事がわかります。
これがわからないと、ベンダーが過剰に乗せてきた見積もりに対して突っ込むことが出来ませんし、逆に値切りすぎて、無理なプロジェクトを構成してしまったりします。
要は妥当な落としどころがわかりません。
社内SEとなった時、何に役に立つか?
ここでは上流工程、いわゆる設計や要件定義をする人と定義しますが、
プロジェクト全体のスケジュール感覚が養われます。
工程の漏れがないか?スケジュールとして無理があるものに仕上がっていないか?
という事が検証できるようになります。
勿論、これも見積もりの際の妥当性の根拠になります。
具体的には?
プロジェクトには様々なフェーズがありますが
どのフェーズで何をしようとしているのか?その期間でどれだけのタスクを実施しようとしているのか?そのスケジュールは妥当なものなのか?
という事が評価できます。妙に長いスケジュールを引いていた場合に、何故そこにそこまで時間を取っているのか?などをベンダーに確認すると、ベンダーのプロジェクトに対する進め方のスタンスを確認できますし、それによりどういった所にリスクが潜んでいるのか?などもあたりを付けることが出来ます。
逆に妙に短いスケジュールを引いてきた場合に、経験の浅いベンダーなのでは?という潜在リスクを検知することもできます。
社内SEとなった時、何に役に立つか?
コンサルを使う上でのリスクの捉え方がわかります。
また、高い単価に見合った何をしようとするのか?
どこに優位性をみいだそうとしているのか?自社にあったスタンスで仕事をしてくれるコンサルはどこなのか?の判断が付きます。
具体的には?
コンサルは非常に単価が高いので、その高い単価がどこに生み出されているのか?
本当にコンサルしかできないことをやってくれる人たちなのか?
という事が判断できるようになります。
大規模プロジェクトにはコンサルを入れるのが既定路線となっていることが多いですが、本当に必要なのか?
本当に必要なことをやってくれる人たちなのか?という判断ができるようになります。
ここまで書いたように、
社内SEは、プロジェクトに関わる様々な人を「使う」立場になります。
そうなったときに、彼らが何をやっている人なのか?
という事がわからないと、潜在的なリスクも検知できないし
プロジェクトをコントロールすることが出来ません。
自身のワークライフバランスを維持するためにも
必要な経験値の数々になります。